第3代・第9代内閣総理大臣(ないかくそうりだいじん)

山県 有朋

やまがた ありとも

山口県文書館 蔵

明治(めいじ)・大正(たいしょう)時代の軍人(ぐんじん)・政治家(せいじか)

1838（天保(てんぽう)9）年〜1922（大正11）年

　1838(天保9)年、萩(はぎ)で生まれ、吉田松陰(よしだしょういん)の松下村塾(しょうかそんじゅく)に学びました。その後、奇兵隊(きへいたい)に入って軍監(ぐんかん)となり、幕府(ばくふ)軍との戦い(第2次長州征討(ちょうしゅうせいとう))などで活躍(かつやく)しました。
　1869(明治2)年、兵制(へいせい)を調査(ちょうさ)するためヨーロッパへ渡(わた)りました。帰国後、やがて兵部大輔(ひょうぶたいふ)となり、後に「徴兵制(ちょうへいせい)」を定めて近代軍制の基礎(きそ)を築(きず)きました。政府(せいふ)の新政に不満(ふまん)を持つ士族(しぞく)らが起こした西南戦争では、政府軍を指揮(しき)しました。1878(明治11)年に参謀本部(さんぼうほんぶ)が設置されると同時に、初代参謀本部長となりました。
　1885(明治18)年に伊藤博文(いとうひろぶみ)が初代内閣総理大臣(ないかくそうりだいじん)となった際(さい)には、初代内務(ないむ)大臣を務(つと)め、地方制度に強い意欲(いよく)を持ち、ヨーロッパへ渡って視察(しさつ)しました。1889(明治22)年には、第3代内閣総理大臣となり、「府県(ふけん)制」や「郡(ぐん)制」を公布(こうふ)。再び1898(明治31)年にも、第9代内閣総理大臣を務めました。伊藤博文が亡(な)くなった後、元老(げんろう)として軍や政界に強い影響力(えいきょうりょく)を持ち、満(まん)83歳(さい)で亡くなりました。

山縣有朋クイズ

問題1

山県有朋は、２度内閣総理大臣(ないかくそうりだいじん)を務(つと)めました。第３代と何代ですか。
A
第9代
B
第7代
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参考資料

  • 山県有朋の「奇兵隊戦記」（一坂　太朗 著）洋泉社
  • 山県有朋と明治国家（井上 寿一 著）日本放送出版協会
  • 山県有朋（伊藤 之雄 著）文芸春秋
  • 明治長州の三宰相（三好 啓治 著）三好啓治
  • 山県有朋（藤村 道生 著）吉川弘文館
  • 吉田松陰の予言（浜崎 惟 著）星雲社

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