まど・みちお

童謡(どうよう)「ぞうさん」の生みの親

まどみちお

周南市美術博物館提供（撮影2009年夏）

詩人

1909(明治(めいじ)42)年〜2014(平成26)年

1909（明治42）年、徳山(とくやま)町（現(げん) 周南(しゅうなん)市）の石田家の2男として生まれました。本名は石田道雄(みちお)。両親や兄妹は台湾(たいわん)へ。みちおは小学校3年生まで徳山で祖父(そふ)と暮(く)らす中で、草木や虫など小さな命たちへの独自(どくじ)のまなざしや好奇心(こうきしん)、感性(かんせい)を育(はぐく)みます。
やがて台湾へ渡(わた)り、台湾総督府(そうとくふ)に勤(つと)めていたとき、絵本雑誌(ざっし)に投稿(とうこう)した詩が特選(とくせん)となります。兵隊(へいたい)として応召(おうしょう)されますが、終戦(しゅうせん)後、日本へ無事帰還(きかん)します。神奈川県(かながわけん)へ移(うつ)り、絵本雑誌の復刊(ふっかん)のため出版(しゅっぱん)社に入社。1952（昭和27）年、「ぞうさん」を発表すると、團(だん)伊玖磨(いくま)が曲をつけ、有名になります。他(ほか)にも「やぎさんゆうびん」など多くの童謡を作り、1959（昭和34）年、出版社を辞(や)め、詩や童謡、絵の制作(せいさく)に専念(せんねん)します。
58歳(さい)のとき初(はじ)めての詩集を出版すると評価(ひょうか)が高まり、84歳のときには日本人初の国際(こくさい)アンデルセン賞(しょう)作家賞を受賞し、世界的な詩人となります。100歳のときには「まど・みちおえてん」をふるさと周南市で開催(かいさい)。晩年(ばんねん)まで詩を作り続け、2014（平成26）年に満(まん)104歳で亡(な)くなりました。