山口県の先人たち 山口県ひとづくり財団

忌宮神社・荒熊稲荷神社 相撲資料館　提供

　1948（昭和23）年、岩国(いわくに)市で生まれ、その後、下関(しものせき)市で育ちました。山口県立下関中央工業高校では柔道部(じゅうどうぶ)の主将(しゅしょう)を務(つと)め、卒業(そつぎょう)後、日本大学に入学。1966（昭和41）年、大学1年生のとき、大相撲花籠部屋(はなかごべや)の関係者にスカウトされ、入門。同年九月場所で初土俵(はつどひょう)。1971（昭和46）年九月場所で初入幕(にゅうまく)を果(は)たしました。

　1974（昭和49）年十一月場所では優勝(ゆうしょう)決定戦で横綱(よこづな)北(きた)の湖(うみ)を破(やぶ)って初優勝を遂(と)げ、翌年(よくねん)の一月場所後に山口県出身者で初めての大関となります。1976(昭和51)年1月、大関から陥落(かんらく)して関脇(せきわけ)になりますが、九月場所で2度目の優勝を遂げるなど好成績を重ね、1977（昭和52）年一月場所後に大関に返り咲(さ)きます。同年九月場所後、再び大関陥落。それでも翌年の三月場所では大関旭國(あさひくに)と11分22秒にわたる名勝負で勝利。相撲ファンの記憶(きおく)に残る一番となりました。病気で体調が悪く、負け越しても「休むことは試合放棄(しあいほうき)」と初土俵以来連続出場を続(つづ)け、1979（昭和54）年1月、引退(いんたい)。放駒(はなれごま)を襲名(しゅうめい)し、放駒部屋をおこし、横綱大乃国(おおのくに)（芝田山(しばたやま)親方）らを育てます。

　2010（平成22）年に財団法人日本相撲協会第11代理事長となり、協会の立て直しに毅然(きぜん)と取り組み、２年後に退任(たいにん)。2014（平成26）年に急逝(きゅうせい)。66歳(さい)でした。

参考資料

関連施設

• 宗教法人 忌宮神社
• 公益財団法人日本相撲協会