北洋漁業(ほくようぎょぎょう)を開拓(かいたく)し、ふるさと粭島(すくもじま)に貢献(こうけん)

石丸 好助

いしまる よしすけ

粭島貴船神社前に立つ石丸好助像
（周南市大島公民館 提供・粭島公民館 協力）

明治(めいじ)時代の水産(すいさん)事業者、昭和(しょうわ)時代の村長

1875（明治8）年〜1941（昭和16）年

　1875(明治8)年、徳山市粭島(現 周南(しゅうなん)市)で回船業(かいせんぎょう)を営(いとな)む家に生まれました。13歳のころから船乗りとして経験(けいけん)を積(つ)み、20歳(さい)で船長となると航路(こうろ)を北海道方面などへ拡張(かくちょう)していきました。1907(明治40)年、日本とロシアの間で漁業協約(きょうやく)が結ばれ、日本海やオホーツク海などに面したロシアの沿岸(えんがん)での漁業が認(みと)められると、その北洋漁業の有望性(ゆうぼうせい)に好助は注目します。翌年(よくとし)、粭島の若者(わかもの)たちを連(つ)れて北洋漁業の基地(きち)・函館(はこだて)へ。西カムチャッカの漁場でサケ・マスの漁を始めると、苦難(くなん)を経(へ)ながら順調(じゅんちょう)な成果(せいか)を収(おさ)めていきました。
　その後、ロシア革命が起き、日本とソ連(現 ロシア)との関係(かんけい)が悪化したことなどから、好助は1931(昭和6)年、事業を日魯(にちろ)漁業に譲(ゆず)り渡(わた)して引退(いんたい)。粭島に帰り、村長となりました。「なくてはならぬ人になれ」が口ぐせだったといい、私財(しざい)を投じて港の改修(かいしゅう)や、現在の粭島公民館の地に函館の洋館を思わせるモダンな青年会館を建設(けんせつ)するなど、ふるさとのために尽(つ)くし、1941(昭和16)年、満(まん)66歳(さい)で亡(な)くなりました。

石丸好助クイズ

問題1

石丸好助が開拓(かいたく)したロシア沿岸(えんがん)でのサケ・マスの漁は、何漁業と呼ばれましたか。
A
北洋漁業(ほくようぎょぎょう)
B
沿岸漁業(えんがんぎょぎょう)
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参考資料

  • きらり山口人物伝Vol.5夢チャレンジ（夢チャレンジ出版事業刊行委員会制作）山口県ひとづくり財団

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