長州人(ちょうしゅうじん)を描(えが)き続(つづ)けた直木賞(なおきしょう)受賞(じゅしょう)作家

古川 薫

ふるかわ かおる

森重香代子氏　蔵

昭和・平成時代の小説家(しょうせつか)

1925（大正14）年〜2018（平成30）年

　1925（大正14）年、下関(しものせき)市で生まれました。6歳(さい)のとき、宇部(うべ)市へ。長門(ながと)工業学校（現 山口県立宇部工業高等学校）を卒業(そつぎょう)後、エンジニアとなりますが、1945（昭和20）年、召集(しょうしゅう)されます。終戦(しゅうせん)の翌年(よくとし)、復職(ふくしょく)。1948（昭和23）年、山口県懸賞(けんしょう)小説に応募(おうぼ)し、作品は佳作(かさく)に選(えら)ばれます。もっと学びたいと思うようになり、山口大学教育学部に入学。卒業後、中学校教諭(きょうゆ)となりますが1年で退職(たいしょく)。1954（昭和29）年、みなと新聞（現 みなと山口合同新聞社）に入社し、働きながら同人誌(どうじんし)に作品を発表。1965（昭和40）年には短編(たんぺん)小説『走狗(そうく)』が第53回直木賞候補(こうほ)となり、注目を集めます。

　1970（昭和45）年、新聞社を退社し、文筆(ぶんぴつ)活動に専念(せんねん)。1991（平成3）年、オペラ歌手・藤原義江(ふじわらよしえ)をモデルにした『漂泊者(ひょうはくしゃ)のアリア』で候補10回目にしてついに第104回直木賞を受賞。2017年（平成29）年には『維新(いしん)の商人(あきびと) 語り出す白石正一郎(しらいししょういちろう)日記』を刊行。生涯(しょうがい)、山口県に拠点(きょてん)を置(お)き、長州人を描いた小説を精力的(せいりょくてき)に書き続け、2018（平成30）年92歳で亡(な)くなりました。

古川薫クイズ

問題1

古川薫が、104回直木賞(なおきしょう)を受賞(じゅしょう)した作品「漂泊者(ひょうはくしゃ)のアリア」のモデルは、誰(だれ)でしょう。
A
白石正一郎
B
藤原義江
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