多くの人々に愛(あい)され続けた銀幕(ぎんまく)の大女優(だいじょゆう)

田中 絹代

たなか きぬよ

下関市立近代先人顕彰館（田中絹代ぶんか館）　蔵

女優・監督(かんとく)

1909（明治(めいじ)42）年〜1977（昭和52）年

　1909（明治42）年、下関市で生まれました。幼(おさな)くして父を亡(な)くし、1917（大正6）年、一家で大阪市へ。筑前琵琶(ちくぜんびわ)の師匠(ししょう)に弟子入りし、琵琶少女歌劇(かげき)に入ります。

　1924（大正13）年、松竹(しょうちく)（京都下加茂撮影所(きょうとしもがもさつえいじょ)）に入り、映画(えいが)『元禄女(げんろくおんな)』でデビュー。同年『村の牧場』で主役に抜擢(ばってき)されます。翌年、東京の蒲田(かまた)撮影所へ移籍(いせき)。1931（昭和6）年、松竹初のトーキー『マダムと女房(にょうぼう)』に出演(しゅつえん)。1938（昭和13）年『愛染(あいぜん)かつら』の大ヒットで国民的大女優に。さらに2年後の溝口健二(みぞぐちけんじ)監督『浪花女(なにわおんな)』で演技派として高く評価(ひょうか)されるようになります。

　第二次世界大戦後、溝口監督の『西鶴(さいかく)一代女』『雨月(うげつ)物語』や、小津安二郎(おづやすじろう)、木下惠介(きのしたけいすけ)などの有名監督の映画で活躍(かつやく)。1974（昭和49）年、熊井啓(くまいけい)監督『サンダカン八番娼館(しょうかん)・望郷(ぼうきょう)』ではベルリン国際映画祭最優秀女優賞を受賞。また、1953（昭和28）年、映画『恋文(こいぶみ)』で日本初の女優映画監督としてデビューし、計6本の作品を監督。　映画へのひたむきな情熱と姿勢(しせい)を持ち続け、1977（昭和52）年67歳(さい)で亡くなりました。「下関市立近代先人顕彰館(けんしょうかん)（田中絹代ぶんか館）」で下関市へ寄贈(きそう)された遺品(いひん)が公開されています。

田中絹代クイズ

問題1

田中絹代が、1953年日本初の女優(じょゆう)映画監督(かんとく)としてデビューした作品は何でしょう。
A
元禄女
B
恋文
完了するには、1質問があります。
戻る
網掛け部分は完了した項目です。
1
戻る

参考資料

関連施設

「山口県の先人たち」に掲載されている個々の文章、写真などは著作権の対象となっています。ご利用にあたっては、著作権法の範囲内でご使用ください。