悲運の死を遂(と)げた「維新(いしん)の十傑(じゅっけつ)」

広沢 真臣

ひろさわ さねおみ

萩博物館 蔵

萩藩士(はぎはんし)、政治家(せいじか)

1833(天保(てんぽう)4)年〜1871(明治(めいじ)4)年

　1833（天保4）年、萩藩士・柏村(かしわむら)家の4男として萩に生まれ、波多野(はたの)家の養子(ようし)となります。性格(せいかく)はおおらかで幼(おさな)いころから文武(ぶんぶ)に優(すぐ)れ、萩藩に出仕すると、やがて藩政の中枢(ちゅうすう)に関(かか)わっていきます。
　1863（文久(ぶんきゅう)3）年に萩藩が外国船を攻撃(こうげき)する攘夷戦(じょういせん)を実行後、外国の軍艦(ぐんかん)からの反撃(はんげき)で苦境(くきょう)に陥(おちい)ると、高杉(たかすぎ)晋作(しんさく)と共(とも)に策(さく)を練(ね)ります。1864（元治(げんじ)元(がん)）年、「禁門(きんもん)の変(へん)（蛤御門(はまぐりごもん)の変）」の後、藩内が2つに分かれて激しく対立すると萩の野山獄(のやまごく)に投じられます。しかし翌年(よくねん)、藩内の内戦終結(しゅうけつ)後、獄から出され、藩の政治の中心で再び活躍(かつやく)するようになります。そして藩命で広沢と改名(かいめい)。1866（慶応(けいおう)2）年、幕長戦争(ばくちょうせんそう)（四境戦争(しきょうせんそう)）では長州勢(ちょうしゅうぜい)が有利となり、真臣が藩の代表として幕府軍の代表・勝海舟(かつかいしゅう)と談判(だんぱん)し、休戦講和(きゅうせんこうわ)を締結(ていけつ)します。
　明治維新後、参議(さんぎ)に任じられるなど、新政府(しんせいふ)の中枢に位置(いち)しますが、1871（明治4）年満(まん)37歳(さい)の時、暗殺(あんさつ)されました。

広沢真臣クイズ

問題1

広沢真臣が幕長戦争で休戦講和の談判をした幕府軍の代表はだれですか。
A
勝海舟
B
近藤勇
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