山口県の先人たち 山口県ひとづくり財団

宗隣寺 蔵

　1847(弘化4)年、萩藩士(はぎはんし)の粟屋(あわや)家の子として萩で生まれました。1864(元治(げんじ)元)年、萩藩が京都で禁門(きんもん)の変を起こして敗退(はいたい)後、藩主から家老(かろう)・福原越後(ふくばらえちご)の養子(ようし)となるよう命じられます。禁門の変の責任(せきにん)を取らされた越後ら家老3人の自刃(じじん)後、福原家を相続(そうぞく)。藩士で結成(けっせい)された干城隊(かんじょうたい)の総督(そうとく)となり、長州(ちょうしゅう)(現 山口県)と幕府(ばくふ)との戦争で活躍(かつやく)しました。

　1867(慶応(けいおう)3)年、海外渡航(とこう)を志(こころざ)し、イギリスへ。1871(明治4)年、ロンドンのリンカーンズ・イン法曹院(ほうそういん)に入学。3年後、日本人初(はつ)とされるイギリスの法廷弁護士(ほうていべんごし)(バリスター)の資格(しかく)を取得(しゅとく)しました。

　帰国後、司法省(しほうしょう)に入省(にゅうしょう)。その後、他村の人に渡(わた)った宇部の石炭の採掘権(さいくつけん)を、宇部の人々のため買い戻(もど)すことに着手(ちゃくしゅ)。大阪裁判所(さいばんしょ)や日本の最上級(さいじょうきゅう)裁判所だった大審院(だいしんいん)の判事局(はんじきょく)で法律の専門家として活躍し、満(まん)35歳(さい)で亡(な)くなりました。

参考資料

• 維新の英傑 福原芳山の生涯（堀 雅昭 著）宇部日報社
• 旧宇部領主 福原芳山公の足跡を訪ねて 日本最初のBarrister(法廷弁護士)（藤田 郁子 著）四つ葉サロン

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