宇部興産(うべこうさん)の創業者(そうぎょうしゃ)

渡邊 祐策

わたなべ すけさく

渡邊家 蔵

明治(めいじ)・大正(たいしょう)・昭和時代初期の実業家

1864（元治(げんじ)元）年〜1934（昭和9）年

　1864(元治元)年、宇部村(現 宇部市)で生まれました。宇部では江戸(えど)時代から石炭が掘(ほ)られていましたが、明治維新(いしん)後、石炭を掘る権利(けんり)が他村の人に渡(わた)り、それを福原芳山(ふくばらよしやま)が中心となって買い戻(もど)しました。宇部の人々はその権利を譲(ゆず)り受けて共同(きょうどう)で管理(かんり)するとともに、収益(しゅうえき)をまちづくりに使う団体を設立(せつりつ)。開発されたそれぞれの炭鉱(たんこう)は、頭取(とうどり)と呼ばれた代表者が運営(うんえい)していきました。中でも最大規模(さいだいきぼ)に成長したのが、祐策が頭取を務(つと)めた1897(明治30)年創業の海底(かいてい)炭鉱「沖ノ山(おきのやま)炭鉱」でした。

　祐策も事業の収益を宇部のまちづくりに生かし、企業と(きぎょう)地域(ちいき)が共存(きょうぞん)し同じように栄(さか)える「共存同栄(どうえい)」を目指しました。
「石炭は有限(ゆうげん)の資源(しげん)。掘り尽(つ)くせば子孫(しそん)の代には何もなくなる。有限の鉱業から無限(むげん)の工業へ」と鉄工所、セメント、化学工業などの会社を次々と設立(せつりつ)して宇部興産株式会社の基礎(きそ)を築き、満(まん)70歳(さい)で亡(な)くなりました。

渡邊祐策クイズ

問題1

明治・大正・昭和の時代に活躍した渡邊祐策が基礎を築いた会社は何ですか。
A
宇部興産
B
小野田セメント
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参考資料

  • きらり山口人物伝 Vol.4（夢チャレンジ出版事業刊行委員会 製作）山口県ひとづくり財団

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